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入試で「監視がない」理由:試験監督の体験から:京都大学入試問題ネット投稿問題・カンニング事件

京大などの入試問題がインターネットを通して流出したカンニング問題。
私も、いろいろ試験監督をしてきましたが、学生相手の定期試験と入学試験では事情が違います。

大学院の学生だった頃、アルバイトで某大学の定期試験の監督をやりました。
ほぼ毎日、カンニングの学生が捕まっていました。私も捕まえました。
しばらく監督をしていると、怪しい学生がわかります。

試験中に挙動が不審ですし、妙に試験監督と目が合ってしまいます。
普通の学生は試験に集中していますが、カンニングを考えている学生は、
試験監督の動き、位置を気にして、試験監督の方を見るからです。

試験監督は捕まえることが本来の目的ではありませんので、あやしい学生には、
そばに立ったり、遠くから視線を送るなど、プレッシャーをかけてカンニングを防止していました。

それでも、気がついたときにはカンニングペーパーを取り出して見ていたときなどは、
後ろから静に素早く近づき、証拠を取り押さえます。

   ***

さて、入学試験の試験監督の場合です。

入学試験は試験範囲が広いですから、カンニングの定番であるカンニングペーパーは使えません。
それに、さすがに入試でそんな大それたことをはしないだろうとも思えます。
また、入学試験の受験生は、まだ学生ではなく、お客様ですから、大事に扱います。

もちろん、厳正で厳しく試験を進めますけれども、
定期試験のように、怪しい受験生のそばに立ったり、じっと見つめたりはしにくいものです。

特定の学生の近くにばかりいたり、心理的プレッシャーを与えることは、
むしろ後々問題になりかねません。
「カンニングをしそうな予感がしたから」という理由は、言い訳にはならないでしょう。

このような穏やかな試験監督をしていた結果、
入試で「監視がなかった」と感じた高校生もいたのかもしれません。

ただし、言うまでもなく入試でカンニングを許すわけにはいきません。
普通は、適宜、机間巡視(机の間を歩いて見まわること)を行います。
特に決まりや打ち合わせはなくとも、試験監督どうして、なんとなく役割分担をするでしょう。

今回の事件で、来年度からは入学試験でも、
「もっとしっかりとカンニング防止のための試験監督をするように」
ということになるのでしょうか。

カンニングは、絶対に許せない。
でも同時に、緊張している受験生がリラックスできるように、暖かく接してあげたいとも思うのですが。
 
 
カンニングの心理学:なぜカンニングするのか、どう防止するのか(こころの散歩道)

カンニングで捕まってしまった君へ :京都大学入試問題ネット投稿問題(罪を憎んで人を憎まずの心理)
 
 
受験の緊張と不安を下げる方法:受験生と保護者のために(心理学総合案内こころの散歩道)
 
 
入試問題流出、昨年6月から別名で予行演習か 類似投稿180問、お礼の一文など酷似(ヤフーニュース)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110301-00000576-san-soci

“都内18歳高校生”がネットで名乗り「京大は監視ない」 入試問題流出(ヤフーニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110228-00000563-san-soci

【速報】京大入試問題カンニング事件【aicezuki知恵袋・mixi・twitter】

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